ツヤアオカメムシ6
2019/10/13
つい先日、ツイッターに本種の増加についてツイートしたところ、たくさんの反応をたまわりたいへん感謝しております。本種は灯火にもよく飛来し、成虫が発生する夏以降は夜間照明を好む虫たちの集まるところでよく見つかるのですが、今年は夏場はあまり見かけなかったのに今頃の季節になって急増してまいりました。
2017年にアオカメムシの仲間が西日本各地で大発生した時も同じような状況で、夏場よりも秋以降に灯火で見られる数が増えました。
ツイッターに寄せられたお答えには、他の地域でも増えているという筆者が期待していた情報のほか、越冬準備をする成虫が移動するので目に付く個体数が増えているという回答もありました。
アオカメムシの仲間の越冬形態は成虫ですから、秋になって目に付く個体数が増えるのは納得できる話ではあるのですが、筆者がツイートしたのは、その数が今年は例年以上に急増したからです。
筆者は仕事のために兵庫から京都までの移動を繰り返し、その距離は40kmほどになりますが、その距離を隔てた各地でも状況は同じでした。夏場に例年より多いとは感じなかったのに、10月中旬の今頃になってなぜ急増したのかちょっと不思議です。単に秋になって夏より増えたというのではなく、例年よりも大幅に増えてきたのです。
毎春問題になるスギやヒノキの花粉量の多い年はカメムシの数も多くなるとの情報もありますが、筆者の経験ではあまり根拠がないように思えます。
今年の花粉の飛散状況は、花粉症持ちの筆者としては、それほど深刻ではありませんでしたから、これとカメムシの大発生はあまり関係がないようにも思えます。
窓ガラスの外にもいますよ。その辺りに群れなすや森の餌食にはならないのでしょうか。オニグモはカメムシ食べてましたけどね。あの臭いも気にならないようで。
2017年の大発生時には、多い場所では壁を埋め尽くすほどの大群が筆者の生活圏内でも生じました。筆者の職場や家の周囲はそれほどではありませんでしたが、今年はそうした場所でその時よりも多くの個体数が見つかりました。
昨日は大型の台風が日本に接近しましたが、それとは関係ないと思うのですが、累々と死骸が横たわるようになりました。一昨日以前までは元気に活動しているものばかりだったのに、昨日から死骸が急増し、生きている姿はあまり見かけなくなりました。
写真は駅の階段に落ちている本種の死骸です。写真中に3頭写ってます。
春になると越冬を終えた成虫が繁殖に加わるわけですが、こうして秋の間にバタバタと死んでいたのでは子孫をつなぐという点では大きな損失です。今年の繁殖を終えた個体が灯火に飛来して死んでゆくのは問題ありませんが、今いる成虫たちは来年の繁殖源です。いったい何やってるんでしょうね。それに灯火に飛来して死んでいるようでは、越冬に耐えられるのでしょうか。不思議です。虫の気持ちは解りません。
2017年に壁を埋め尽くした現場に電話して聞いてみましたが、ここ数日よく見かけるがそんなに多くはないとのことでした。