春のミニマム花第5弾
ナズナ
2014/04/09
春の七草の1つですね。そんじょそこらに生えている代表的な雑草です。これぞ雑草みたいな下草です。日本人はお正月の贅沢料理のあとの腹ごなしに、おかゆに雑草を混ぜて食します。ワイルドだ。
上の写真、白い……がナズナの花です。なんと申しましょうか、呆れるほどに雑草の写真ですね。
花の部分を拡大すると、なかなか興味深い絵柄になりますよ。
ナズナは無限花序といわれる、次々と花を咲かせながら花茎を伸長して行くという生態を持ちます。花が終わってハート型の実が形成されるあとからもどんどん先に花茎が伸びて新しい花が咲いて行きます。おかげで花と実が1本の茎に同時についているという構造が見られるんですね。
ペンペングサの異名を持つナズナは、その優美な容姿とは裏腹に、頑健種のイメージがあるようです。古来より、勇者や悪漢の強さを表現する句に「奴の通った跡にはペンペングサも生えねぇ」という表現があります。踏みにじられてもまた平然と立ち直るナズナさえも絶えてしまうほど、大地を蹂躙して歩く猛者って、どんな輩なんでしょう。ブルドーザーかよ。小さき草花の自生する野山には来てもらいたくないです。