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定行進化と躯体大化

 獲得形質の記憶とその記録という考え方は、生物の日々の営みが進化に影響を及ぼすということをメカニカルに説明できます。併せて進化が漸進的に進むということも説明できます。
 漸進的というのは、変化が分からないほどゆっくりと進行するということです。
 進化はまた漸進的にして定行的です。一定方向に進むのです。環境が恒常的である限り、この法則性は維持されます。そしてこの定行性は、より強力な形質へと向かいます。ダーウィン先生の進化論で有名な、ゾウの鼻は長い方向へ、キリンの首も長い方向へ進化して行くというものです。生物の器官が環境へ適応するために増強されてゆくことを特殊化といいますが、生物は特殊化を進めることによって自然界から受ける淘汰圧に打ち勝ち、生存競争を生き残るのだそうです。
 みんなが特殊化を強化してゆくものですから、生き残るためには誰もがより強くならざるを得ないわけで、気づけば生物はより強くより大きい方向へ進化が進むのだそうです。からだがどんどん大きくなる方向への進化を表現して、躯体大化(くたいだいか)の法則とか言い、ふつうこれは定行進化の法則と同義とされています。
 獲得形質や日々の経験が記憶され記録されるならば、定行進化も効率的に進むことでしょう。
 ただ、筆者は定行進化の法則には手放しに賛同できないところがありまして、生物の中にはよりパワフルに進化するよりも、よりコンパクトで省エネ的に、弱くても多産であることに生きる道を切り開き、それによって成功を納めているものもたくさんいると思うのですよ。
 そうでないと、生物の種類がひじょうに多くて生物層の厚みが生態系のバランスを絶妙に維持していることの説明ができないと思います。ただ、生物が小型化を果たすメカニズムというのも、じつはちゃんと存在していてそれについては別項で語ることにします。
 本著が体制的な考え方に反抗的なところが多くて申し訳ないです。

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