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ジャコウアゲハ2

2014/05/01


 昨夜、越冬蛹の最初の羽化を観察することができました。1頭だけ黒く変色しているものがあり、これは羽化の兆候です。昆虫の蛹のうち、裸蛹や被蛹と言われるものは、成虫の姿を蛹の状態でも伺い見ることができるのですが、本種の蛹は被蛹であってもフリルや突起物がたくさんついているうえに陶器のような質感が中身を見えにくくしているのではないかという不安がありました。



 多くのチョウの蛹では羽化前夜になると翅の模様が綺麗に見えて、蛹の中に成虫が形成されているのがリアルに見えますが、本種の場合は外観からそこまで見ることはできませんでした。昨日まではまったく変わりなかった蛹が、京になってひじょうに黒っぽく変色しています。中の成虫が見えにくいものの、これは判りやすい特徴です。



 むかしよく、羽化を促すために蛹の前部を裂いてみたことを思い出し、今回もそうしてみました。こうすると変色が羽化の兆候なのか、死んでしまったためかが判明します。先のとがったピンセットで頭頂の部分をひっかいてやると容易に殻が裂けます。無事に成虫が露出しました。ここで成虫を引っ張りだしたりすると羽化に失敗するので、あとは本人に任せます。



 触角や六肢、頭部胸部はすでに固まっている感じです。ストロー状の口吻を動かしたり触角を動かしたりするものの、なかなか羽化しようとしません。仕方がないので午前3時に目覚まし時計をセットして寝ることにしました。筆者の経験ではチョウの羽化はたいてい夜明け前です。



 そして午前3時、成虫がすでに羽化を終えて蛹の殻につかまってぶら下がっていました。残念ながら羽化の瞬間を見逃してしまいました。



 まだ翅は完全には伸びきっておらず、柔らかく波うっています。



 腹部に溜まっている体液が、胸部を通じて翅に流れ込み、翅が見る見る大きくなって行きます。おおむねじっとしていますが、時折、翅をゆっくり開閉させています。



 脱け殻になった蛹は、腹部が赤くなっています。これは体液の色のようです。羽化直後の成虫からも、イチゴジャムに加水してサラサラにしたような液体が排出されました。



 翅がすっかり固まると、蛹を離れて飛び立ちました。手にとまったところを撮りました。



 これはメスですね。ジャコウアゲハの成虫は他種とちがって雌雄の差異がひじょうにはっきりしています。オスはもっと深い黒色をしています。

 





 筆者の部屋の中をヒラヒラと一巡したあと、座椅子の背の部分に落ち着きました。草色が野原っぽくて安心できたのでしょうか。このあと、大型のプラケースに移してやりました。

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