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キリギリス

2014/05/10


 筆者が今の山岳地に越してきたばかりの頃は、ここいらは住宅地と言えども空き地がひじょうに多くてたくさんの雑草が茂り、そこでたくさんのキリギリスが啼いていました。そして夜になるとアオマツムシがうるさいくらいでした。たまにタマムシも飛んできたなぁ。
 それから10年の間にどんどん家が建ち、空き地が減ってキリギリスの声もだんだん遠くなってゆきました。アオマツムシはご健在ですけどね。筆者もここに家を建てたひとりだから、家が増えることに文句は言えませんけどね。



 今の時期、キリギリスはまだ幼虫です。見つけるのがたいへんです。彼らは山の林の中よりも、民家があって田畑がある開けたところに多いような気がします。農道などに茂る雑草の中に多いですね。ススキやセイタカアワダチソウが密生するようなところを好むとよく言われますが、筆者の経験ではクズの茂みでも多くのキリギリスを見かけました。
 バッタのように移動しやすい草原は好まず、背丈のある草が鬱蒼と茂る場所が好みですね。夏になると姿は見えねど声がするというのを、誰しも経験しているでしょう。



 メスや幼虫は、啼かないので探すのが容易ではありませんが、オスは啼くので近くまで接近することができます。あとは目を凝らしてなんとか見つけ出し、手づかみで捕らえます。茂みの中でキリギリスに捕虫網は役に立ちません。手づかみです。でも大腮がひじょうに鋭く強いので、軍手を着用しましょう。クツワムシも同じ方法で捕まえられますが、こちらは生息域が限定的で、それを見つけるのがたいへんですね。メスは、オスの声に惹かれて近くまで来ていることを期待しましょう。
 筆者の経験では、キリギリスは日中、クツワムシは日没後に捕まえにゆきました。
 キリギリスに関しては、タマネギで釣る方法も効果的ではありますが、タマネギを仕掛けておいて寄ってくるということはほとんどなく、けっきょくは虫を見つけてタマネギを近づけてやるわけで、ゲーム性があって面白いだけです。タマネギはなるべく長さのある片を使いましょう。キリギリスが6肢でしっかりタマネギにつかまらないと取り逃がします。



 幼虫を採るコツは……。ないです。幼虫の間はキク科植物の花を食べますから、花を眺めていると見つかるかもです。ただ、他の虫と間違える可能性も高いわけで……。今回筆者は、ズルをしてネット上で入手しました。
 幼虫は小さいうえに、コオロギ等とちがってプラケースの壁面を平然と登りますから、フタの隙間を埋めてしまう加工が必要です。最近はカブトムシ用の防虫シートというものが市販されているので、これを両面テープでフタの裏から貼り付け、開閉窓の部分だけカッターで切り抜きました。



 表から見ると、フタのスリットの部分だけが防虫シートでふさがれています。両面テープは、開閉窓の周りだけでいいですよ。フタの縁の部分はプラケース本体に噛み合わせますので。



 フタをプラケース本体に装着しました。立体行動が得意な虫ですから、高さのあるプラケースを使用しました。足場としてクネクネ枝を使用しています。これは自在に曲げられる模造の枝です。枝はケースの高い位置まで届かないようにしておきます。足場の枝を高くしないのは、餌のレッドローチの脱走を防ぐためです。レッドローチはプラケースの壁面を登れませんので、フタの開閉窓まで到達することはできません。



 ケースを上から見たところ。開閉窓が大きく、メンテの時に幼虫が逃げないか心配でしょうが、水槽のように容器の全面が開放されるようなものでなければ、幼虫の脱走の可能性は格段に少ないです。これより窓が小さい方が逃げられる可能性も減りますが、それだとメンテが大変です。



 キリギリスはじつは肉食性の強い雑食性です。幼虫の内はヨモギの若い芽やキク科植物の花をよく食べますが、植物質だけでは育てられません。たまたま粉末状のスズムシの餌があったので与えてみました。あまり食べている気がしません。スズムシに対してはひじょうに嗜好性が強く、動物質も摂取できるんですけどね。



 スズムシの餌がダメとなると、熱帯魚の餌なんかが良いかもしれません。あとは小さな虫ですね。うちにはレッドローチ大繁殖中で、頻繁に幼虫が孵化していますから、これを与えましょう。キリギリスの若い幼虫は、優秀なハンターとは言えないので殺して与えた方が良いかもですが、殺したものをちょっぴり、あとは生きたまま入れておきます。そのうちキリギリスが成長したら捕食されるでしょう。
 幼虫の間は小まめに水をスプレーして与え、土は敷きません。餌がカビやすくなるからです。成虫は地中に産卵するので、繁殖を目指すなら土を敷いてやります。幼虫が育てば、ヨモギや雑草の花を野菜に置き換えます。タマネギ、ナス、キュウリ、ニンジンなどがいいですね。小松菜なんかもよく食べます。これは幼虫も好きなようです。土を敷く場合は、野菜は串刺しにして土に突き刺し、野菜が土に触れないようにしておかないと、たちまちカビだらけになります。

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