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ニホントカゲ

2014/05/10


 ニホンカナヘビと共に身近で見かけるトカゲですね。形態的にも似ていますが、本種はスキンク(トカゲ)科、ニホンカナヘビはカナヘビ科のトカゲです。世界にはドラゴンの名に相応しい貫祿のあるトカゲがたくさんいますが、日本人にとっては、この手のひらサイズのやたらすばしっこい動物こそがトカゲですよね。



 2003年の夏のお話し。会社の筆者のロッカーに20cmほどのビニールのコンテナに土を詰めたものが入っていました。「また虫か」と思いました。筆者のロッカーには、しばしば虫が入っています。最近は勤務地が変わってそういうこともないのですが。時にはヘビが入ってることもありました、2度ほど。この話しをすると、嫌がらせされているのではと言われるのですが、そんなことはございません。筆者が好きだと知っていて、珍しいものを捕まえると入れてくれる人が何人かいるのです。
 今回のコンテナの土を掘ってみると、長径1cm弱くらいの卵がたくさん出てきました。



 これは、まごうことなき爬虫類の卵です。ロッカーに入れてくださった方の話しでは、庭を掘っていると見つけたとのこと。それを土ごとシャベルで救ってコンテナに入れて持ってきてくれたわけです。
 爬虫類の繁殖を手がけている人たちは、卵を親から隔離して管理する際に、産卵した時の状態を維持するようにします。産卵時に上を向いていた方を上にして管理するわけです。筆者もいくつかのヤモリの繁殖でそのようにしてきました。ところが、今回はそれが守られていません。



 いただいてから丁度3週間して、可愛いベビーがたくさん孵化しました。産卵時の卵の向きが維持されなかったにもかかわらず、孵化率は低くありませんでした。小型種では卵の向きを維持することは必ずしも必要ないのかもしれませんね。



 見慣れたトカゲでも、こんなに小さな個体にはなかなかお目にかかれません。可愛いですね。水をスプレーしてやると、小さな舌でチロチロと舐めています。餌が難義です。当時はレッドローチを飼ってませんでしたから。仕方なくコオロギの初令を買ってきたり、ショウジョウバエを羽化させたりして与えましたが、手間もお金もかかります。けっきょくはミルワームが中心になりましたね。



 ニホントカゲは、本州西部から四国、九州、大隅諸島に棲息し、それより北からロシア沿岸にかけて棲息するヒガシニホントカゲは、近年になって別種とされたもので、それ以前は同一種になっていたそうです。
 また、アメリカに棲息するファイブラインスキンクが、本種とそっくりなのですが、両者の関係はどうなっているのでしょう。進化系統的に相互にまったく無縁ではないはずです。また、これほどの類似は収斂現象(平行進化)とも考えられず、適応放散の物語に、両者が分かれて棲むようになり、やがて別種として隔絶されたドラマがあるはずです。

 本種の尻尾は青い金属光沢を放ち、ひじょうによく目立ちますが、これは成熟すると失われます。幼体から若い個体にかけて見られるこの特徴に何かメリットがあるのでしょうか。本体よりも明らかに目立つことによって尻尾が外敵から狙われ、自切によって本体が助かるというメリットは考えられると思いますが、尻尾だけこれほど目立つトカゲも珍しいです。あるいは、コバルトヤドクガエルのような警戒色の効果もあるかもしれません。警戒色というと一般にはコントラストの強い赤や黄色ですが、この強烈な青色は、捕食者の食欲を減退させるかもしれませんね。

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