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オオヨシノボリ

2014/05/15


 ハゼというのは実に愛嬌のある可愛い魚ですよね。その愛らしさは写真ではなかなか伝わりませんが。むかしからハゼが大好きで、淡水性の種をあれこれ飼っていましたが、なかなか長生きさせられません。それは筆者がものぐさなのに日本の川魚が水質の悪化に弱いせいが大きいからかもしれません。



 うちの水槽に日本の川魚を導入するのもずいぶん久しぶりです。今回、ヨシノボリの仲間を2種類10匹水槽に加えました。すでに先住の魚がたくさにるので、息子に過密飼育だと呆れられてしまいました。ハゼの仲間はもともと海水から汽水系の魚だったので、とくに水質の悪化(酸性化)に弱いと思われるので、過密飼育は酸化を早め、ナンセンスな飼い方と言わねばなりませんが、べつの思惑がありました。



 ヨシノボリの仲間は、しぐさがとても可愛くて見ていて飽きないのですが、本人たちはけっこう気性が荒くて、同種間のオス同士の縄張り争いは過激です。それによって傷ついたり拒食に至る個体も少なくないようです。もっとも理想的な飼い方は、同居させるのを雌雄のペアにとどめるということになりますが、逆に手の届くところに攻撃相手がワラワラいると、目標が定まらず縄張り意識が消失してしまうのです。餌も充分にある状況で、それに馴れれば温和な魚になってくれます。
 以前、淡水魚を扱うショップで、オヤニラミが1つの水槽で大群を成しているのを見たことがありますが、それもこの理屈を利用していたみたいですね。神経質になったり物陰に隠れるような個体もなく、みんな一様に元気にしていました。



 今回は、本種5頭とシマヨシノボリ5頭を一緒に水槽に加えました。上の写真で手前がシマヨシノボリ、奥にいる黒っぽいのが本種ですが、明らかに本種の方が神経質でした。写真を撮ろうとそっと近づいても本種にはすぐに逃げられてしまいます。



 ハゼの仲間は、基本的に水底にいます。水中を泳ぐことは得意でなく、動きを止めるとすぐに下に沈んでしまいます。典型的な待ち伏せタイプの魚食性ですね。その代わりに腹ビレを吸盤のように用いてものに吸いつくことができます。これで浅瀬をさかのぼることもできるわけです。垂直になった岩も登ります。
 上の写真の矢印のところが腹ビレです。1対のヒレを丸くして巧みに吸盤を作っています。



 ヨシノボリはひじょうに種類が多く、種の同定が困難なものも少なくありませんが、本種は比較的分かりやすい方ですね。黒っぽい体に背ビレや尾ヒレの黄色い縁取りが特徴的です。またその名の通り、大きくなる種で、体長10cmに至るものが少ない中で、本種は12cmくらいまで成長するようです。現在は5〜7cmというところなので、狭い水槽でも今後もう少しは大きくなりそうです。

コメント
オオヨシノボリで検索しているうちに、こちらにたどりつきました。ヨシノボリ飼育、テリトリー争いが酷いので、諦めかけていましたが、過密飼という手もあるんですね!よろしければ、水槽サイズや濾過環境など、教えていただけないでしょうか。ぜひ、参考にしたいと思っています。
  • 小磯康幸
  • 2018/08/14 6:02 PM
小磯康幸様。
返事が大変遅くなりました。仕事の都合で2日に1度しか帰宅しないもので。
過密飼育に関しては愛知県の大型ショップで行なっているものを参照しました。
オヤニラミなども1つの水槽に多数いるとケンカできなくなるようです。
ただしこの方法は野生状態とはほど遠い状況なので、長期的に飼育できるかどうかは難しいところです。

うちでは30cm水槽にフィルターは、寿工芸プロフィットフィルターBigを使用しています。45cm以上の水槽に対応できるフィルターなので30cm水槽だと水槽の横幅いっぱいサイズになります。それと補助として投げ込み式の水作エイトMを併用しています。

日本の淡水魚がいる場合は半月ごとに換水し、アマゾンの小型ナマズ中心の時には5週に1度の換水です。
現在はコリドラス、プレコ、サカサナマズ、グラスキャット、シマドジョウがいますが、5週に1度の換水で充分です。給餌は週に3度です。

ヨシノボリもそうですが、日本の川魚は水質の悪化にひじょうに弱いので管理が大変ですよね。
うちの場合は上述のアマゾン種とヨシノボリを同居させていましたが、問題なく飼育できました。
  • 筆者
  • 2018/08/15 3:17 PM
詳しいご回答、ありがとうございました!とても参考になりました!
  • 小磯
  • 2018/08/17 12:37 PM
小磯康幸様。
ぜひ飼育を成功させてください。
なにか解ったことがありましたら、また教えてくださいね。
  • 筆者
  • 2018/08/17 3:25 PM
我が家の飼育環境を書くのを忘れていました(汗)
45僂竜格水槽にGEXの上部フィルターです。飼育しているのは、オオヨシノボリのペアが六匹、ウキゴリ二匹です。フィルターはコトブキのX3を改造して使用していましたが、物理濾過がうまくいかなくて、上部フィルターを購入したんです。後になって、コトブキのBigにすれば良かったかなと後悔してます。上部は外掛けより、音が気になりますね。
改めて質問させていただきたいことがありまして…今まで外掛けとは別に夏場の高温対策として、エアレーションをしてきましたが、上部フィルター使用でもエアレーションはした方がいいでしょうか?
  • 小磯
  • 2018/08/22 9:28 AM
小磯康幸様。
飼育はうまくいっていますでしょうか?
エアレーションの必要性は水温の上昇の抑制と、とくに夏場の溶存酸素の確保という点で重視されているようですが、国産種についてはこの問題はあまり重要ではない気がします。日本の川魚は温度変化にかなり強いですから。それよりもエアレーションを施すと水質の安定の助けになる気がします。生物濾過に必要な微生物が安定的に棲息できる環境を整えるのに、エアレーションは重要な役割を果たしているのではと考えています。これは我流の考えで、同様の記述は見たことがありませんが。
そういうわけでうちでは年間を通じて水作君を用いたエアレーションを行なっております。つり下げ式フィルターと水作君の取り合わせで、うちでは長年安定した水質が得られています。小さな水槽ですが5週に1度の換水で充分です。
ちなみにフィルターに使用するマットはすべてウールマットとし、これに活性炭を加えています。活性炭の効果は長くは持続しないと思いますが、換水直後のバクテリアが激減してしまった期間の濾過補強に役立っていると思われます。活性炭も換水時に補充するだけで、あとはそのまま次の換水まで放置です。
  • 筆者
  • 2018/08/22 11:11 AM
詳しいご回答、ありがとうございます。それと、もう一つお訊ねしたいことがありまして…ヨシノボリたち、水槽に入った当初はよかったのですが、最近、縄張り争いが見られるようになってきました。徹底的に弱い個体が攻撃されるまではいきませんが、もう少し、石組み(あるいは水草)などで、互いの遮蔽物を多くした方が良いかと思っています。家の水槽の写真を見ていただいて、アドバイスをいただけると嬉しいのですが、写真を送る方法、ありませんか。念のため、パソコンのメルアド、貼っておきます。
  • 小磯
  • 2018/08/22 12:22 PM
小磯康幸様。
飼育されている頭数では、群れ飼育による対立の回避には足りないと思われます。
石組みによるシェルターは効果的ですが、ヨシノボリどのように利用するかが分かりません。良い場所の取り合いで争いが激化することもあるかと(心配しすぎかもですが)。
見栄えはよくないですが、市販の小さな土管、あるいは口径2cmほどのパイプなどがシェルターとしてはかなり有効かと。
水草もかなり有効です。
うちでは他の魚の干渉を受けにくいコリドラスを多数同居させることで、ヨシノボリ同士の争いが回避できていた気がします。これも見栄えが変てこですけど。

オオヨシノボリはあまり長生きさせられませんでしたが、カワヨシノボリは水中フィルターの底面にたくさん卵をぶら下げてペアで管理していました。
稚魚が小さすぎて育てられませんでしたけど。
メールはサイドメニューのプロフィールの「筆者」をクリックいただくとアドレスがあります。
  • 筆者
  • 2018/08/22 3:21 PM
改めて、詳しいご回答、ありがとうございます。写真撮って、メールさせていただきますね。
  • 小磯
  • 2018/08/22 9:57 PM
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