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アサマキシタバ

2016/07/08


 当初"キシタバ"としていたところ、ATS様より"アサマキシタバ"とのご指摘をいただき、修正いたしました。キシタバ近縁種のついては、本項の ATS様のコメントをご参照ください。

2014/05/29


 ヤガ科の仲間のうちシタバ亜科に属する昆虫で、カトカラ属の仲間には、なぜだか多くの愛好家がいます。カトカラとはギリシャ語の"下"と"美しい"を意味する語句で、和名のシタバは"下翅"を意味します。和名になると"美"が欠如するわけですが、どうせならビシタバくらいにしとけばよかったのでは、といささか残念に思ったりします。そして下翅とはとりもなおさず昆虫の後翅を意味します。多くの昆虫では、後翅を前翅の下に隠すことがあるので、下翅呼ばわりも不適当というわけではありません。
 下が美しいを意味するギリシャ語はそのまま属名になっているわけです。和名ではシタバ亜科にもこれが使われていますが、シタバ亜科の虫がすべて、カトカラ属のように美しい後翅を持っているわけではありません。
 また、同じくヤガ科で同じように美しい後翅を持つアケビコノハなどは、クチバ亜科に属し、カトカラ愛好家の興味の対象にはなっていないようです。



 筆者が勤務するちょっと田舎な駅では、今の季節から深夜になるといつの間にか本種がやって来ます。多くのガが単独で飛来するのに対し、本種は一夜に数頭見かけることが多いです。
 ご覧のように翅を閉じて静止し、後翅が見えない状態では、きわめて地味なガです。



 頭部をズームアップしてみたところで、地味なものは地味です。そこそこでかいガで、開長は7cmくらいになります。



 1本のコンクリー柱に2頭の本種がいました。おおむねこれくらいの密度で集まっています。



 とっ捕まえて翅を広げさせると、このように前翅とはまったく異なる鮮やかな色あいの後翅が出現します。
 キシタバは、カトカラの中でももっともありふれた虫です。それゆえに愛好家にもあまり大切にされないようですが、そこそこのサイズがありますし黄色がたいへん鮮やかで、筆者としては素晴らしい虫だと思うのですが。
 ヤガの仲間の前翅と後翅のギャップは、敵を眩惑する効果があるようです。カトカラの仲間でも上述のアケビコノハでも前翅は地味で、カトカラなら樹皮に、アケビコノハでは枯れ葉に擬態しているのですが、小鳥などがどうも怪しいと接近してきた際に、パッと翅を広げて派手な後翅を露出し、敵をびっくり仰天させるわけですね。敵がひるんだうちに飛び去り、少し距離を置いたところでまた翅を閉じれば、もうどこへいったか判らないってわけです。

コメント
はじめまして。
検索でたまたまこのページを見つけました。
ご存知かも知れませんが、お写真はアサマキシタバですね。
キシタバの仲間では最も早く出て5月から見られます。

当地(埼玉県の平地)ではその後、フシキキシタバ、ワモンキシタバ、マメキシタバと種類の違うキシタバが次々と出てきて何も付かない「キシタバ」は最後に登場です。
リンクは先日、当地で撮影してTwitterに投稿した「キシタバ」です。
https://twitter.com/suzukiats/status/749654987723067392
  • ATS
  • 2016/07/08 1:18 PM
ATS様、はじめまして。
ご指摘ありがとうございます。
蛾についてひじょうにお詳しいようですね。
またいろいろ教えてください。
ご指摘に従って、アサマキシタバと修正いたします。
  • 筆者
  • 2016/07/09 12:11 AM
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