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プレーリーキングスネークとダニ

2014/06/10


 アメリカ南部のメリーランド州からミシシッピ州にかけて棲息する小型のキングスネークです。拙著「すねらぼ」(サイト名です)のキングスネークの章でも紹介しました。模様も地味で夜行性で、けっして人気のあるヘビではありませんが、うちでは猛然と餌に飛びついてくる強者ぶりを発揮しています。その貪食ぶりは何でも食べるキングスネークらしさがよく表れています。



 地味なヘビも、アルビノだとなかなかでしょ? くびれのない首がキングらしいですね。餌をくわえさせていないと、指にでも食いついてくるので、イラッとします。物おじしないのは良いのですが。



 「すねらぼ」にも載っけた写真ですが、ヘビとしては長い方ではないですね。淡いバター色で光沢のある体をしています。



 これは、光沢をなくし白っぽくなった時の写真です。そう言われても写真では判りにくいですか。じつは脱皮前の兆候とかではなく、ダニによるダメージでツヤをなくしてしまったのです。
 うちでは、爬虫類にダニが発生することがあまりなく、ヘビではこれが初めての事例なのですが、ダニの繁殖力は恐ろしいものですね。異変に気づいて、何か対策をと模索しているうちに全身ダニまみれになり、すっかり衰弱してしまいました。



 肉眼では黒い点のように見えるダニですが、写真でズームすると赤っぽいものも見え、血を吸っている感じが伺えます。ヘビのウロコの下にも食い入っています。



 こんなになってしまっては、もう死を待つばかりかとも思えました。ダニを撃退するには、宿主を水に沈めてダニを窒息させるという方法を以前に教えてもらったことがあり、フトアゴヒゲトカゲに試しましたが、宿主の方が先に窒息しそうでした。
 バポナという殺虫成分のガスを発生する薬品も使用しましたが、継続的に使用し続けて徐々にダニを減らす効果しか得られませんでした。バポナは薬事法により薬剤師の説明を受けて購入しなければなりません。

 筆者が今回試したものは、イヌやネコのダニ取りに使用するスプレー式の薬品でした。普段は訪れることのないイヌネコ専門のペットショップで、いろいろ尋ね「ノミダニ取りJHスプレーD(フェノトリン、ピリプロキシフェン、アレスリン配合)」という製品を買い求めました。ヘビのような小さな生き物に直接スプレーすると、ヘビ自体が命の危険にさらされるかもしれないということでしたが、ヘビが吸い込まないように注意して使用してみようと決意しました。
 ヘビへの直接スプレーは避け、ケージ内にスプレーし、その中にヘビを戻しました。衰弱したプレーリーキングは、元気な時のように飛びついてくる気力もありません。
 薬物散布を試みた翌日、様子を見てみると、劇的な変化が見られました。なんとヘビが元気を取り戻しており、ダニも激減しているのです。
 そしてさらに翌日、脱皮を終えて元通りのツヤのある体色を取り戻していました。
 そのケージは丸洗いし、さらにJHスプレーDをスプレーして干しておきました。一方ヘビの方は別の大きなケージに収容し、屋外に置いておきました。ケージの半分程度が日光にさらされていましたが、ヘビは長い時間日光浴をしていました。
 自然界では、ダニに寄生された場合、ヘビはどのように対処するのでしょう。水中で時々呼吸しながらじっとしていたり、日光浴したりするかもしれませんし、脱皮も効果的でしょう。ヘビは環境が好ましくないとしばしば脱皮を繰り返します。ヘビにとって脱皮は体を衛生的に保つ効果的な手段であり、体長に異変があったりしても脱皮が促進されるようです。



 回復すると、もとの食欲魔神に舞い戻りました。キングスネークの仲間は、基本的に外温動物食いであり、ヘビ食いの異名をも持っていますが、飼育下でマウスに馴れさせることは難しくありません。
 こうしてマウスを食べる姿を観察していると、外温動物食いとされるものの、自然界でもマウスを狩ることがあるのではないかという疑いを抱きたくなります。マウスに胴を巻き付けて締め上げ、頭に食いついて引っ張るやり方は、マウスが生きていた場合にその息の根を止めるのに極めて効果的です。ヘビの胴体にからめ捕られ、首をグイグイ引っ張られたマウスは、頸椎が引き離され、短時間で死に至ることでしょう。
 野生ではほぼカエルを食べているホッグノーズでは、こうした習性はまったく見られません。じんわりと餌に食いつき、後牙の毒で麻痺させてジワジワと飲み込んでゆきます。

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