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シロテンハナムグリ2

2014/07/18


 先日、本種の緑色個体を見つけたのを受けて、むかしの飼育記録をほじくり出してみました。2000年の夏から2001年にかけて、飼育繁殖の記録です。



 卵です。見りゃ判るってか。外国産のハナムグリがどんどん輸入される世の中ですから、本種の繁殖状況についても、飼ったことがなくても予測がつくと思います。たいへん多産です。数頭の個体を飼っていれば、しばらくすると産卵が始まり、いくら回収しても見る度に新たな産卵が確認できます。ハナムグリってこんな感じですよね、飼育難易度の高いものを除いて。



 孵化した幼虫は、見た目他種の変わりません。ハナムグリの仲間の幼虫を見て種の同定ができる人っているのでしょうか。筆者にはどれも同じにしか見えませんけど。ガやチョウの幼虫はあんなに個性豊かなのにね。



 複数のメスがいればかなりの期間産卵が続くので、得られる幼虫にも令差が出てきます。2ヶ月もすると2令幼虫もいれば、初令、産み立ての卵もあるといった状況になります。記録では7月下旬から産卵が確認され、10月にまだ産卵が認められました。夏中産み続けたわけです。



 10月下旬には、充分に成長した終令幼虫が、50cm径の衣装ケースを埋めつくしました。マットを交換してやってもすぐに糞だらけにしてしまいます。しばらくマット交換を怠ると、もはやマットがことごとく糞に置き換えられてしまいます。
 カブトムシとちがって頭部は小さいですね。過密飼育でも共食いや傷つけ合いがほとんどなく、幼虫の生存率は極めて高いです。



 基本的には幼虫は腐葉土食いですが、与えれば朽木もバリバリ食べます。上の写真は本種の幼虫が食ったクワガタ用の産卵木です。



 冬場を常温で管理し、そして翌年の5月下旬、たくさんの蛹が得られました。上の写真は、マットの中から得られた蛹室とまだ蛹室を作っていない終令幼虫たちです。この時期の蛹化はかなり早期だと思われます。人工飼育による過密状態が蛹化を促したのでしょうか。
 本種は、このように蛹化に至るまで過密飼育でも問題ありませんが、他のハナムグリでは終令以降はプリンカップで個別飼育することをお勧めします。とくに得られた幼虫が少ない場合は1頭1頭を大切に育ててください。複数飼育の場合、蛹化やその直前まで生育状態が良好に見えて、忽然と死んでしまうケースが少なくありません。筆者の経験では、終令で冬越しさせるまで順調だったのにもうあと少しというところで死滅させて成虫が得られなかったということが1度や2度ではありません。



 蛹です。おいしそうなキャラメル色ですね。蛹室はとても堅牢で、中の蛹をダニや乾燥からしっかり守っていますから、中の蛹を取り出さずに管理するのが最良です。どうしても蛹を観察したい場合は、壊した蛹室を破棄せずに、人工蛹室を作ってその中に蛹室の一部、できれば半分以上を敷いてやります。



 成虫が羽化しました。緑色を帯びた個体と、紫を帯びた個体です。ほとんどの個体、いわゆるノーマルは濃い褐色をしています。
 本種は山地のみならず平地にもよく飛来し、樹液がなくても熟した果実に集まり、その辺りで産卵して増えます。山地ほどではないものの平地でもしばしば見かける虫なので、誰でも見たことがあるでしょう。昆虫ゼリーとカブトムシマットさえあれば、楽しいうじゃうじゃ体験があなたのものです。

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