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カイコガ9

2014/07/30


 カイコさん、羽化しましたよ。7月26日のことでした。6月13日に孵化して、43日ぶりですか、たったそれだけの日時でおとなになってしまうんですね。10年以上前にも爬虫類の餌用に入手した幼虫をそのまま育てたことがありますが、卵から育てたのは初めて、しかも今回は人工飼料だけではなく一部の幼虫に対してクワの葉を用いました。人間に永代飼われて野生では生きられない家畜になっても天然飼料でちゃんと育つところがいいですね。クワの葉はわざと綺麗に洗浄せずに与えていましたが、病害に侵されるようなこともなかったです。



 19日の様子です。蛹です。こんがり焼いたパンみたいです。背中の中央に焦げめまでついてますよね。



 腹面図。肢や触角、目、翅の様子がよく判ります。お腹がやたら大きいですね。メスっぽいです。



 側面図。蛹の中では幼虫の臓器が一旦どろどろに溶けてしまい、成虫の体が再編成されます。メスでは卵も形作られ、羽化後まもなく繁殖活動に加わることができます。



 26
日。観察用に開いていた繭からメスの成虫が誕生しました。蛹の前部が無傷で残ってますが、どんな脱皮の仕方をしたんでしょうね。繭を作るガは羽化して繭を脱出する際に、繭を溶解するための液を分泌しますが、この繭はその液で汚れていません。繭を溶解する前に外に出れてしまったわけです。



 繭にしっかりと止まっています。6肢の力はけっこう強いです。これに対して翅の力は弱く飛行能力はまったくありません。



 顔です。うさ耳みたいな触角がとってもチャームです。



 観察用の切開した繭からメスが羽化したので、あとの繭たちも見にゆきました。1頭のオスが羽化していました。体に対して小さく退化的な翅を小刻みに羽ばたいています。



 触角はメスのそれに対してかなり大きいとは言えないです。



 オスが羽化したあとの繭。小さな穴が開いてますが、ここを押し開いて出てきたわけです。



 ペアの様子。左がオス、右がメス。メスはとても体格があります。



 しばらくすると、オスがメスにちょっかいを出しに行きました。左がオスです。求愛行動でしょうか。



 羽化前の繭たちも近いうちに羽化を迎えることでしょう。上の2つは
葉にくるまっていた

繭で、すこし黄ばみがあります。下の大きめの繭は皮が薄い感じで中に黒っぽいものが透けて見えます。いずれも天然飼料で育ったクワの葉チームの子たちです。



 中が透けて見える繭は、開いてみるとすでに死んでいました。蛹化すらしていません。カイコは繭を作る際に体内の糸を吐き切ってしまわないと不要なタンパク過剰で死んでしまうそうです。この幼虫は繭を作っている途中で力尽きたのかもしれません。それがどういう原因によるものかは解りません。



 羽化の翌日、メスが足場にしていた繭に卵がたくさんくっついていました。オスは死去していました。メスは依然として繭に止まっています。カイコガの成虫は何も食べず、繁殖行動だけに専念し、短い一生を終えます。虫の生涯では成虫の役割はおおむね繁殖だけなので、成虫の寿命が短命で終わるものはカイコに限ったことではありません。セミでもホタルでもカミキリムシでも、多くのチョウの仲間でも、成虫は最後の一瞬のきらめきでしかありません。成虫で数年生きるある種のクワガタムシなどは例外的なのです。



 つやつやの綺麗な卵ですね。有精卵であれば2週間ほどしてまた新たな命が誕生することでしょう。孵化した幼虫は40日かそこいらで成虫になり、また産卵しますが、その卵はおそらく越冬卵になります。

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