エンマコオロギ
2014/08/13
筆者の住んでいるところは山間ですから、平地の都会暮らしに比べると珍しい虫が身近にいるのですが、イナゴやエンマコオロギに意外と出会えません。もうずいぶん長らくあの涼やかな啼き声を聞いていません。筆者が近くの田園地帯か野原でもうろつけば見つけることができるのでしょうが、それをやらないもので出会いのチャンスもないわけです。以前の都会暮らしの頃には、家の周りでもよく啼いていたのですが、最近はアオマツムシや小型のコオロギの声がするばかりです。
はるばる富山県からやってまいりました。懐かしいです。見た目は近畿のエンマコオロギと同じです。って当たり前なのですが。終令ひとつ前の幼虫ってとこですか小さな翅(翅芽)が見えます。胸部と腹部の境界あたりに白い線がありますが、若令幼虫ではこれがもっと明瞭で、体色ももっと黒っぽいです。
日本のコオロギとしては最っとも大きく、強力な跳躍力を持っているので、深い容器で飼わねばなりません。キリギリスやマツムシのようにプラケースの側面を登ることがないのがひじょうにありがたいのですが、その分この跳躍力には注意が必要です。シェルターとなる木片などを入れてやってもあまり高くならないようにしないと、そこからケージの外へジャンプしてしまいます。
終令幼虫ともなると雌雄の差が明瞭で、すぐに識別できます。キリギリスやコオロギ類の利点?ですね。上は産卵管がないのでオスですね。
終令あるいはひとつ前あたりからメスでは産卵管が明瞭になってきます。次の脱皮が羽化となります。もうすぐあの愛らしい啼き声が聞けるようになるでしょう。