ジーベンロックナガクビガメ
2014/08/15
筆者は、カメがあまり好きではありません。可愛いとは思うのですが、なんか世話が大変でしょ、飼育環境をよく汚しますからね。こまめに掃除しないと臭いですし。と言いつつ、2005年年明け早々から、ヌマガメの仲間のヘビクビガメ科のカメを4種類ほど入手しまして、せっせと世話をしました。これまでヘビやトカゲ、ヤモリ、まれにリクガメを飼っていた身には、なかなか新鮮でした。

ヘビクビガメの仲間は、ひじょうに長い首を持ち、一般的なカメのように頭を甲羅の中に隠してしまうことができない得意な形態をしています。オーストラリアやニューギニアといったオセアニア地方に棲息する、魚食性の強い仲間です。

カメなので、いちおう手足をすっ込めるわけですが、ご覧のとおり全然甲羅に納まっていません。

横から見ると……なかなか笑えます。

首を伸ばしましたよ、うわっ、ながっ。首から頭の先までが甲羅長と変わらないくらいあしますね。

甲羅で身を守ることよりも運動性能を重視したヘビクビガメたちは、水中で上手く魚を捕らえることができます。中生代の海竜エラスモサウルスやプレシオサウルスと同じような感じですね。ずんぐりとした安定感のある体躯から伸びる長大な首は、それ自体が独立した生き物のように自在に動き回り、魚を捕まえるわけです。

子亀の頃は、しばしば陸にも上がるようなので、アクアテラリウムを仕立ててやります。成長して体が重くなるに連れて水から上がらなくなり、繁殖以外では陸地を必要としない水棲生活者になります。
通販で購入したのですが、届いた時には体が冷えているのと見知らぬ環境に臆していたのとで、じっと固まっていましたが、翌日からはひじょうに元気に泳ぎ回るようになりました。
餌は、川魚を冷凍したものを解凍して与えていました。最初はそれほど積極的に食べませんでしたが、すぐに慣れてくれました。餌のストックが切れた時に、生きたメダカを与えていると、これはもう大喜びといった感じで食べていました。カメのクセにじつに素早い動きでメダカを捕らえます。ヌマガメ用の人工飼料も与えましたが、あまりお気に召さなかったようです。これをバクバク食べてくれるとひじょうに楽なのですが。餌づかせることはできなくはないようですけど、ちと可哀そうな気もしました。