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セアカゴケグモ

2014/08/22


 本種は特定外来生物に指定されており、飼養や保管が規制されています。許可なく飼育すると罰せられます。あまりすばしこい虫でもないので、昆虫等の飼育に慣れている人なら取り扱いにどれほど危険はないと思われますが、万一咬まれた場合は、事態はかなり深刻で、咬まれた部分に激しい痛みを生ずるにとどまらず、高熱などの症状が出るほか、手当てが遅れると患部が腐ったり、進行性の筋肉麻痺が生じることもあるそうです。原産国では死亡例もあるといいます。見つけても飼育してはいけません。管理に万全を期していても、どんなアクシデントが起きて生体が逃げ出すか分かりません。自分や隣人に被害が及んでからではどんなに後悔しても遅いです。見つけたら観察するにとどめ、殺してしまいましょう。また、衣服に付いて来たりしていないかも充分にチェックしましょう。

 1995年に大阪で最初に発見された外来種で、原産国はオーストラリアです。ずいぶん遠くからやって来たものです。大きなメスでも体長がせいぜい1cmほどで、おとなしい小さなクモです。こんな小さな虫がひじょうに危険性の高い毒を持っているなんて、感心してしまいます。人間が噛まれてもかなりのダメージになるなら、小さな虫などはひとたまりもありませんね。



 筆者の生活圏でセアカゴケグモが目撃されたという情報があったので、探しに行ってみました。排水口のところに糸が張りめぐらされています。こういうところにいそうですね。



 数分間捜索しただけで見つけることができました。これはさっきの排水口とちがって縦穴っぽいくぼみですが、ここにもいますね。



 建造物の隅っこ、いわゆる吹き溜まり状態の場所ですが、ここで大きなメスを見つけました。



 それでは紹介しましょう、セアカゴケグモさんです。真っ黒のボディに濃い赤の菱形を並べたようなライン模様、成熟したメスです。これで体長約8mmといったところです。



 これはさらに大きなメスです。体長は1cmを越えています。色がアズキ色をしていますが、背中の紋章がセアカゴケグモであることを主張しています。



 これは未成熟のメスと思われる少し小さな個体です。数分間捜索するだけで3頭を見つけることができました。糸を紡いで作られた揺籃につかまっていますが、これは別のメスが作ったものです。



 捕獲した3頭を並べてみました。いずれもメスですが、ずいぶん大きさがちがいますね。最大の個体はお腹がふくらんでパンパンです。



 観察のためにしばらく保管しておいたのですが、わずか1時間かそこいらのうちに揺籃をこしらえていました。びっくりです。揺籃の中に産卵しているのでしょうか。



 この様子だと、飼育下での繁殖も難しくないと思われます。ただ、本種の飼養は禁止されているので、このまま手元に置いておくわけにもゆきません。



 小虫を与えてみました。すぐに捕食していました。
 一見、脆弱なクモに見えて、捕食力も繁殖力もひじょうに強そうです。短時間の観察では想像でものを言うしかありませんが。筆者が捕獲に成功した場所でも、どうやら定住していてたくさんの個体が繁殖していると思われます。もう少し詳しく調べてみれば、棲息状況がどの程度のものか解るでしょう。
 特定外来生物に指定され飼養が禁止されているので、採集した獲物は抹殺してしまうしかありませんが、棲息地にはすぐに足を運べるので、近いうちにまた観に行ってみましょう。

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