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パプアキンイロクワガタ

2014/09/03


 クワガタムシの仲間ではありますが、生態系的には日本のカナブンの位置づけになるのではないかと思います。小型で棲息個体数が多く、日中から樹液に集まります。オスは大きな大腮を有しますが、上方に反り上がった変な形状で、はさむより角のように用いるのに適しているように見えます。
 パプアニューギニアからインドネシアのニューギニア島にかけて棲息しています。



 2001年に通販で幼虫を購入しました。マットをつめたプリンカップに1頭ずつ入った状態で届きましたが、この状態で羽化まで管理できました。便利だ。



 クワガタムシの幼虫なんて、どれも似たようなものですが、本種は尾端が妙に長くてその部分には糞が詰まっていないところがユニークでした。



 入手して2ヶ月ほどで、続々と蛹化しました。左3頭がオス、右がメスの蛹です。オスはあまり大型のものは得られませんでした。



 羽化直前のオスの蛹。6肢はすっかり色づいていますが、大腮や前胸腹面が色づいていません。



 羽化しました。大腮が白っぽく柔らかいままです。



 翅鞘が色づいてきて、後翅がたたまれましたが、腹部が大きくて体液が溜まった状態です。



 裏返すと、腹部と前胸がまだ白いです。



 羽化後24時間が経過しました。背面はかなり色づきましたが、腹面はまだかなり白っぽいです。体はまだ柔らかいです。体が固まるのにずいぶ時間がかかる虫です。
 前肢脛節の先端内側に扇状の器官が見えますね、これは本種オスの特徴です。



 某熱帯魚店で、菌糸びんで飼育している本種の幼虫を譲っていただきました。その中から羽化したオスは、大きくて緑色をしていました。プリンカップから羽化したオスと比べると2倍近くの体長差があります。



 大型のオスの大腮をいろんな角度から見てみました。上方に反り上がった形状は、ものをはさむのに適しているとは言いがたく、むしろ角として機能しそうです。



 羽化した成虫たちは、しばらくすると繁殖を始めました。メスは産卵木として埋め込んだクヌギの朽木をボロボロにしてしまいましたが、割り出しを行なってみると思っていたより卵や幼虫は少なく、ちょっとがっかりでした。昆虫ゼリーを設置する木製の餌台もボロボロにされました。



 成虫が生きている間、餌台はボロボロのまま使っていたのですが、数ヶ月してかなり成長した幼虫が見つかったのには驚きました。クヌギ製の餌台は朽ちておらずかなり硬いにも関わらず幼虫の餌になったのでした。



 累代飼育の3代目に、青いメスが誕生しました。クワガタムシに詳しい友人の話しでは、ブルーブラックというバリエーションで、もっと明るいブルーのものもいるそうです。



 ブルーに続いて、赤色光沢の強いメスも誕生。本種の場合、オスのカラーバリエーションは褐色か緑色くらいですが、メスが多彩なのだそうです。



 友人からいただいたひじょうに赤いメスです。ワインレッドという感じですね。
 クワガタムシで、このように種々のカラーバリエーションがある虫というのは、おそらく本種くらいのものではないでしょうか。近縁種にニジイロクワガタがいますが、あの虫も美しい金属光沢を呈するものの、本種のような色彩変異はありません。
 ということで、南の島のカナブン的クワガタムシのお話しでした。


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