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キャットゲッコー

2014/09/10


 東南アジアの森林地帯の奥地に棲息する半樹上性のトカゲモドキです。筆者が飼育していた2003年頃は、現地の交通事情が極端に悪いため入荷がひじょうに少なく入手はたいへん困難だと、ショップの人が言っていました。神経質な性格のうえ、高湿度を好むので飼育も容易ではありません。ゼンマイのように巻いた尾が特徴的で、ヤモリとしてはもっとも原始的な種とされています。



 懇意にしていたショップでペアを入手。マレーで採集したワイルド個体です。細長い体躯に柔らかくてプリッとしたしっぽがユニーク。動きはゆっくりしていて、カメレオンのよう。捕まえるとかなり鋭い爪でしっかりと手に貼りつきます。



 最初の黒っぽい個体がメス、上の色の明るい個体がオスです。胴と首の長い、ちょっとアンバランスなプロポーションをしています。ハンドリングは容易ですが、カメレオンと同じで、動きが緩慢だから臆病でないように見えるだけかもしれません。



 オスの尻尾は、途中から色が変わっているのでおそらく再生尾でしょう。これだけ再生されれば、ほぼ完璧です。



 メスの尾は完品です。完品というのは業界用語で、再生尾であったり体のどこかに欠損があったりしない状態のことですね。



 メスの顔はこんな感じ。口吻がとがって三角頭です。トカゲ同様にマブタがあります。瞳はよく見ると瞳孔が縦筋状をしていて、トカゲと異なることが判ります。



 オスの頭。この角度からでもマブタがよく判りますね。トカゲのようにマブタがあるのに、ヤモリのような縦筋瞳をしているのがトカゲモドキの特徴です。



 体側の色の変わり目は、地味ながらけっこう綺麗です。
 ヤモリはトカゲの一部から分化したトカゲモドキを経て進化したとされています。本種はその中で最も原始的すなわちトカゲに近い種の子孫ですが、トカゲモドキ独特のフカフカの手触りをすでに有しています。ベルベットのような、とよく表現されるこの手触りは、一部のヤモリにも受け継がれていますが、トカゲには存在しません。このことは、おおむかしにトカゲモドキが分化してきた当時すでにこの特徴を備えていたことを意味すると思われます。現生のトカゲモドキとヤモリの収斂現象というわけではないでしょう。
 トカゲモドキ以外でフカフカ手触りのヤモリとしては、ニシキビロードヤモリやハスオビビロードヤモリ、モリニスビロードヤモチといったビロードヤモリや、ジャイアントゲッコー(ツギオミカドヤモリ)などがいます。

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