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セアカゴケグモ3

2014/09/12


 高い毒性が危険視され特定外来生物に指定され、飼養や保管が禁止されているセアカゴケグモですが、日本でも徐々に被害が増えています。ただそのほとんどが軽微な外傷にとどまっており、身近に本種が出現したからといって大騒ぎすることもないと思われますが、咬まれた傷を手当てせずに放置すると悪化したり、体質的に神経毒に過敏であったり、あるいは乳幼児が被害に遇ったりすると、事態は深刻化する場合もあります。
 基本的には、こちらから手を出さないと攻撃してきませんが、それよりも危険なのは、学校のプールや道端に落としたものを子供が拾おうとした時などですね。セアカゴケグモの脅威から身を守るには、彼らがどういう場所に棲息しているかを知ることが重要だと思います。




 筆者が本種の棲息を確認した場所に久々に行ってみました。棲息地となっている施設の職員によって殺虫剤散布が行なわれたはずですが、それ以降しばらくは姿を見せなかったものの、根絶できたわけではなかったようです。
 上の写真では、糸で円筒形の巣を作り、その中に数個の揺籃(卵の入った糸玉)を収容しているのが判ります。



 巣の中を棒切れでかき回してみると、大きなメスが現れました。大きなお腹をしておりまだまだ産卵しそうです。



 巣を破壊して取り除くと、4つの揺籃が確認できました。



 メスは揺籃を守っているのでしょうか、追い払おうとしても放れません。こちらに向かって威嚇や攻撃もしてこず、揺籃にしがみついています。



 こちらは、トラップ用の巣にいる若いメスです。たくさんの虫の死骸が巣にぶら下がっています。



 今度はオスです。グローブ状の触肢が判ります? 右側に脱皮のあとの脱け殻が見えます。



 以前は存在を確認できなかった場所にも移り住んでいました。これはまだ妊娠していないメスだと思われます。新たな環境でもオスと巡り合い、繁殖に至ることができるでしょうか。



 以前は、同じ施設の一定の場所にしか生存を確認できませんでしたが、今回は別の場所でも幼虫やオスも確認できました。殺虫剤散布という攻撃がかえって棲息範囲を拡げてしまったということはないのでしょうか。

 セアカゴケグモは、じめじめして多くの地虫がすんでいるような場所よりも、日当たりがよく乾燥して、一見して餌となる虫がいないような場所を好むように思います。人間の目線では虫も寄りつかない場所を好むというのは矛盾していますが、そんなところにも灯火に集まった虫の死骸などのご馳走がどんどん転がり込むのです。それに肥沃な土地よりも安全に過ごせます。
 たいへんおとなしいクモですから、積極的に狩りをするようなクモとちがって、すでに死んでいる虫が風で飛んできて巣にかかってくれるのはありがたいことでしょう。まんいち大きなコガネムシなどが生きたまま巣にかかった場合は、猛毒で仕留めます。死骸と化したコガネムシは間もなく生まれてくる幼虫たちの餌になることでしょう。

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