タンザニアオオヤスデ
2014/09/12
ヤスデの最大種ということで、ペットとしても人気があり、ショップや通販でもしばしば見かけます。充分に育った個体は大人の手の指ほどの太さがあり、全長が20cmを越えます。毒性はありませんが、触ると攻撃臭を発するとも聞きます。庭の植木鉢の下などにいる微細なヤスデでもかなり臭いですから、これだけ大きいとどれだけ臭いのかと不安でしたが、飼育中臭いが気になることはありませんでしたし、触れてもなにもありませんでした。
黒いです、大きいです。たいへん存在感があります。動きはひじょうに緩慢ですから、取り扱いが楽でいいですね。ムカデのようにどこでもホイホイよじ登らないし、飛びかからないし、噛みつかないし。ただ、飼育は容易じゃないです。
ヤスデは乾燥に極度に弱いので、時々スプレーで水をかけてやります。するとモゾモゾと動き出したりします。
手に乗せるとこんな感じ。デカイでしょ? アフリカの生き物はダイナミックです。
ヤスデの仲間としては珍しく、食欲旺盛で、爬虫類用のドライフードや昆虫ゼリー、野菜などをバリバリ食べます。ドライフードは加水して湿らせてやるといいですね。
ドライフートを抱え込むようにして食べています。ヤスデの仲間は適切な餌を用意するのに苦労するものですが、本種はいろんなものをモリモリ食べてくれます。虫の死骸でも食べます。
頭部です。口器とかがよく判るように撮りたかったのですが、シャイな性格なのでなかなか顔を上げてくれません。
おしりだよ。
腹面から見ると、すさまじい数の肢があります。1つの節に2対つまり4本ずつ肢がついていますね。ヤスデの属する倍脚綱の名の由来がこれです。まるで毛のようにうじゃうじゃ生えた脚で、吸いつくようにモノにつかまり、引き剥がそうとするとちょっとばかり力が要ります。
餌食い良好なら、長期飼育にも期待が持てるかと思われたのですが、筆者の力量では9ヶ月足らずが限度でした。筆者のヤスデ飼育ではこれでも長い方です。優れた飼育者では繁殖に成功しているとも聞きます。すごいですね。