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セアカゴケグモ4

2014/09/17


 強い毒性を持ち、特定外来生物に指定され飼養や保管が禁じられている本種ですが、今ではすっかり日本に定住していると思われます。環境省や自治体がネット上に挙げているリストでも、初期の頃には何頭を確認というのが多かったですが、今では定住を確認という記述が多くなっています。ただ、定住地の拡大と人の被害の拡大が比例しているとは言いがたく、むやみに騒ぎ立てるのではなく、本種の生態をよく知り、いそうな場所には近づかない、人の多い場所にいる場合は徹底的な駆除を行なうといった対処が重要であると思われます。

 筆者のこれまでの観察では、定住しているところでは旺盛な繁殖力と様々な成長過程の個体が混在する社会性のようなものが見受けられ、他のクモよりも有利に立ち回っているようですが、定住地をどんどん拡大して行くということはなく、他の生き物たちと同様に生態系の中でバランスしており、本種の勢力拡大によって生存を脅かされている在来種はいないように思います。



 筆者の通報により、棲息場所になっている施設の職員が消毒を行なったものの、しばらくするとまた多数の個体が確認できたのですが、殺虫剤の散布によって危機を察したのか、同じ施設の別の場所にも移り住んだ個体を確認しました。ただ、人のよく立ち入る場所には未だに及んでいません。人の多いところは屋根もあってそれほど乾燥しておらず、本種があまり好まない場所になっているようです。
 上の写真は、メスが抱いていた揺籃をハサミで裂いてみたところです。卵のうような粒状のものが確認できますが、産卵からあまり時間が経っていない卵のようです。



 次に、殺虫剤散布の前から残っていた揺籃を裂いてみました。子グモがゾロゾロ這い出してきましたよ。クモの糸で作られた揺籃は殺虫剤からしっかりと幼虫たちを守っていました。殺虫剤ていどでは本種を充分に駆除することはできないということがこれで判りました。
 本種はひじょうに強い毒性を持った虫ですが、動きは俊敏ではなく生活環境はかなり限定的です。人間の身近なところにいることにはちがいありませんが、スズメバチや熱病ウィルスを持った蚊のような脅威をもたらすことはないと思われます。ただし、身近な存在であることは間違いなく、日常生活において本種と遭遇する危険性は充分にあるわけで、かなりの痛みを伴う虫刺されを感知した場合は病院へ行って診てもらう方が良いでしょう。とくに小さな子供の訴えをおろそかにしないことです。

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